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08 | 2008/09 | 10
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絵本や小説や本のまわりのこと・・あれこれ語ってます。お茶でも飲みながらゆっくりご覧下さいませ。
「昆虫記」
夏になると思い出す・・。
息子が小さいとき今森光彦さんの「昆虫記」が大好きでした。
男の子はみんな通過する「昆虫大好き期」。
いろんな昆虫の本や図鑑を読み漁りました。
ご近所の文庫で出会ったのですが、行く度にこの本を眺めてて帰るまで離さなかったです。
「いい加減買ってあげれば?」ってよく文庫の方に言われたものです。
高額で手が出ないです・・。昆虫ごときに・・って当時は思ってたんですよ。

昆虫記昆虫記
(1988/07)
今森 光彦遠藤 勁

商品詳細を見る


数年後、こちらの「世界昆虫記」は一目見て感激して買おう!と思いました。(でも結局買わなかった)
世界各国の昆虫だけでなく、昆虫の周りの自然や人々の生活も載っていて美しい画集のようです。

その時は息子はすでに小学校高学年で彼の昆虫ブームも一段落していたのですが、あんなに欲しがっていた時に買ってくれなくて、なんで今頃になって買うと言うのか!とひどく怒られました。
子どもと本の出会いにも旬があるのですね・・。
世界昆虫記世界昆虫記
(1994/05)
今森 光彦

商品詳細を見る


私は最近になって「昆虫記」の良さにもようやく気づき始めたのです。値段も全然高いと思いません。でも今買っても誰も一緒に見てくれないんだな・・と思うと寂しいです。
試しに「今昆虫記買ったら見る?」って聞いてみたけど、返事はなかったです。

わくわくしながら親子で頭くっつけて一緒に眺める!これはそういう本なのです。
そしてそうやって楽しめるのも子どもの人生ではほんの数年・・一時期です。
でもその思い出が本とともに一生親子の心の中に残っていくのです。
それができなかったことが今とても悔やまれます。
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【2008/07/30 19:52】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(2)
「鬼のうで」
赤羽末吉の鬼のうで (創作えほん)は我が子が幼いときにぜひとも出会わせてあげたかったなぁ・・と悔やまれる絵本です。今は残念ながら絶版です。泣き顔 アマゾンで¥15000〜出てます絵文字名を入力してください
京の都羅生門に巣食う鬼一匹。源頼光の家来の渡辺綱が挑んだ鬼退治。
鬼の腕を切り取った綱。しかし腕を取り返しに来る鬼。腕を取ったり、取られたり・・綱と鬼との知恵比べ&力比べ。
「御伽草紙」や「太平記」または歌舞伎でも有名な羅生門の鬼の話を赤羽さんが長年の構想を経て、絵本にして子どもたちに見せてくれています。
静と動のバランスが絶妙で、静かなシーンが続き、鬼がいきなりぐわっと現れるシーンがほんとに怖くて、大人でも「おっ!」と思わず声が出るほどの迫力です。
知り合いのお子さんは怖さのあまりこの絵本に触れることさえ拒否するようになったそうです。ぷぷ
418431e29fa0fee418665110__AA240__L.jpg

この絵本執筆後赤羽さんはほんとに右腕が動かなくなったそうです・・。原因は不明!?
でその後鬼ぞろぞろで強く陽気な鬼を描き、だいくとおにろく (こどものとも傑作集 (36))で鬼の悲哀なんかを描いて、ようやく完治されたそうです。・・というちょっと怖いエピソードもあるんです。うしし

【2008/07/16 08:42】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(0)
「おへそがえるごん」が・・!!
私が入っている絵本サークルでは今赤羽末吉さんの作品の研究をしています。
昨日市の図書館祭りがあって、そこで自分たちの研究結果などまとめたものを絵本とともに展示して皆さんに披露しました。
50歳の時に「かさじぞう」で絵本作家デビューされた赤羽さん。80歳でお亡くなりになるまで100冊を超える絵本を描かれました。
お子さんとともに見に来られたお母様方も「こんなにあったのね。」と皆さん驚かれていました。

そんななかで「ちょっと、これはひどいでしょ!」と私たちが声を大にして訴えたのがこの「おへそがえるごん」です。

20080714143645




「おへそがえるごん」は赤羽さんがお話も描かれている数少ない作品のひとつです。
この絵本はA5版横型、全128ページという絵本としては異例のもの。
「鳥獣戯画」などの絵巻物の手法を模して作られています。
ある場面の絵だけを切り取った本来の絵本とは違い、お話とともに絵が右から左へ。ページを繰るとともに動いていきます。まさに動画!アニメーション!であるわけです。
字数は少なく、お話は軽快でテンポよく、ありえない展開が次々と繰り広げられ、思わず声を上げて笑ってしまう愉快な絵本です。しかも嬉しいことに全3巻もあり、たっぷり楽しめます。
この100ページ余りを小さい子でもどんどんめくっていく楽しさを味わえます。まさにごんとともに冒険していく気分を味わえるでしょう。
おへそがえる ごん〈1〉ぽんこつやまのぽんたとこんたの巻 (福音館創作童話シリーズ)
おへそがえる ごん〈2〉おにのさんぞくやっつけろの巻 (福音館創作童話シリーズ)
おへそがえる ごん〈3〉こしぬけとのさまの巻 (福音館創作童話シリーズ)

ところが残念ながらまさかの絶版。
2001年小学館から復刊されたけど、正方形の版型でページ数も短縮されています。
福音館版での6ページ分を見開き2ページで一気に見せています。
ページをめくっていく楽しさもなく、先の展開も一目で見えてしまうので面白さが半減します。
臨場感も何もなく、子どもたちの目と一緒にごんが動くこともなく、死んでしまったただの絵のごんです。これは赤羽さんが子どもたちに伝えようとした「おへそがえるごん」ではないのです。
しかも表紙半分がちひろ美術館の宣伝の帯です。しかもこの帯はずせない、カバーの一部となってるのです。
絵本は表紙から物語が始まってるというのに、表紙が半分しか見えないなんて絵本としてありえない!まともな出版社がすることとはとても思えなくて残念です。
おへそがえる・ごん―ぽんこつやまのぽんたとこんたの巻   ちひろ美術館コレクション絵本おへそがえる・ごん―ぽんこつやまのぽんたとこんたの巻 ちひろ美術館コレクション絵本
(2001/02)
赤羽 末吉

商品詳細を見る

 

【2008/07/14 14:34】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(2)
「クマの子太郎」
今日はgremzネタで絵本紹介です。とろろ
山地の開発や森林伐採が進んで、クマたちも住む場所を追われ、10年ほど前から、ハイキングの人と遭遇したり、餌を求めて人里に出現したなどのニュースを頻繁に聞くようになりました。
人間たちは自分たちの都合で木をどんどん切り倒して、代わりに生育の早いスギやヒノキをたくさん植えていきます。結果クマの餌となるクリやカシなど実のなる木が山には少なくなってしまいました。
奥深い山々が連なる和歌山県も例外ではなく、クマが餌を求めて山から山へと旅するそうです。
仕方なく人里に下りてゴミをあさってると射殺されたりするわけですよ。
撃たれたクマの胃の中は空っぽ。餓死寸前だったってことがよくあるそうです。

クマの子 太郎 (ノンフィクション絵本―いのちのゆりかごシリーズ)クマの子 太郎 (ノンフィクション絵本―いのちのゆりかごシリーズ)
(1998/04)
今関 信子岡本 順

商品詳細を見る


和歌山で鳥獣保護員をしている東山省三さんは、母親が射殺されてしまったたクマの子どもを育てます。
育てていくうちに
「クマのなわばりを人間が侵す権利はない!」
「これ以上クマたちが飢えて死んでいくのを見過ごすなんてできない。」
「クマが山奥でクマらしく暮らせるように俺ひとりでも実のなる木を植えてやろう。」

と山を借りてたった一人で太郎が好きなクリの苗木を植え始めます。
毎日山に登って、あせだくだくになって一人苗木の世話をします。
数年後全国から若者が手伝いに来るようになり、手紙がきたり、お金が送られてきたり・・。
東山さんは送られてきたお金で苗木を買うと、お金を送ってくれた人の名前を札を苗木にかけました。地元の小学生も手伝ってくれるようになりました。

十数年前に生命を救うためにたった一人で行動を起こした東山さん。
いまや植林のための活動は世界中にあらゆる形で行われています。このgremzだって。
一人でも始める勇気と労力をみんなが持っていれば世の中はもっともっと良くなっていくのでしょうけど・・。

「自然環境とはたくさんの生命を包む大きなゆりかご」とこのいのちのゆりかごシリーズの巻末に書かれていました。
人間だってその自然の中で生かされているのです。私たちのゆりかごを心地いいものにしたいですよね。



【2008/06/28 14:43】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(0)
「雲のてんらんかい」
20080616074817
[梅雨] ブログ村キーワード
梅雨なのに雨はどこへ行ったの〜ってほど、雨降りません。
今日も暑くなりそうです太陽

朝起きると一番にベランダの窓の外を見ます。普段生活してても無意識に見ていますね、きっと。
地面を歩いてるとあまり空を見上げることはないので、かなり空や雲と親しい生活をしてるんだなと思います。

しばらく実家など一戸建ての家で暮らしてると空が遠くてなんか寂しくなります。空を見渡せないと天候もよくわからないです。

「私たちは 空の底に棲んでいて 泣いたり 笑ったり 考えたり 風邪をひいたりしている」
空を見上げ雲を眺めるのが大好きないせひでこさん。雲の中に物語を見出したり、その日の自分の心模様を重ねてみたりしている額縁のない雲のてんらん会の絵本です。

この絵本の空や雲はこんな見渡した時の目線でなくて、もっともっとどアップです。雲のいろんな表情が見られます。作者が空まで飛んでってその中で描いたって感じがするほど。地上にいながらも心はこんなにも雲と近かったのか〜といせさんの雲を愛する気持ちが伝わってきます。

雲のてんらん会雲のてんらん会
(1998/01)
いせ ひでこ

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【2008/06/16 08:47】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(0)
雲と雑木林
空を見上げ雲を眺めるのが大好きないせひでこさん。空の底に棲む絵描きの日常のエッセイです。

このエッセイ当時は高校生の2人のお母さんでもあり、愛犬もいて普通の生活のようですが、やはり絵描きさん。独特の感性、ふんわりした少女的な部分もあり、所帯じみてないのですよ。
自分の家から半径500mがいせさんの生活圏。公園から画材店、喫茶店、本屋、郵便局、そして駅。駅まで行ったら電車に乗って窓にへばりついて雲の追っかけになるそうです。どこまでも続く雲。どこまで追っかけるんだろ?日常の延長線上に、ちゃんと夢見る時間・・大好きな雲を眺める時間が組み込まれてるって素敵ですね。芸術家ならではの日常です。

空のひきだし空のひきだし
(1997/11)
いせ ひでこ

商品詳細を見る


次は里山を愛するお父さん。今森光彦さんは雑木林を購入しました。
私は放ったらかされた林を雑木林というのかと思ってたけど、違うんですね。きちんと手入れされてないと、植物は枯れ、生物も住めないそうです。健全に機能して、その役割を果たしてる雑木林って日本では稀少なんだそうです。
今森さんの家族や両親、兄弟、幼馴染とともに行われた雑木林の大掃除はほんとに楽しそう。
年老いたご両親も重労働なのに喜んで参加、協力してるんですよね。みんな自然が大好き。今森さんの化身?のようです。
美しい自然の写真とともに、雑木林を囲む人々の苦労や温かさも伝わってきます。
萌木の国萌木の国
(1999/06)
今森 光彦

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応援してください(^−^)
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【2008/06/04 19:53】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(0)
ルリユールおじさん〜本の命
私は今いせひでこさんに夢中です。

ルリユールおじさんルリユールおじさん
(2006/09)
いせ ひでこ

商品詳細を見る



ルリユールとは製本のことで、ヨーロッパでは製本の60工程すべてを手仕事でできる職人さんの工房があるそうです。

この絵本の女の子も大事にしていた植物の図鑑の糸が切れて、バラバラになってしまったのでルリユールを訪れます。
修復され、じょうぶに装丁されるたびに本はまたあたらしいいのちを生きる
女の子の本も新しい表紙、金文字の自分の名前の入った題字になって生まれ変わり、彼女とともに生きていくのです。

魔法の手を持つ父親から技術を受け継ぎ、一冊の本を修復し、未来に伝えていくことを使命に生きてきたルリユールおじさんの人生もクロスされています。

おじさんの思いや無邪気さ溢れる女の子が生まれ変わった本を抱えて喜ぶ姿には、一冊の本の命の重さを感じました。本好きにはたまらなく泣いてしまいましたよ。

美しい水彩画で描かれたパリの町並みが一枚の絵画のように素敵です。
人物も離れた目線で描かれていてドラマのよう。
文は女の子の1人称でシンプル。絵がすべてを語っています。

いせひでこさんはこの本の制作に当たって、実際パリのルリユール工房を訪れて、ご自身の著作「絵描き」という絵本を見せて、「あなたの工房を舞台に絵本を作らせてほしい。」と頼んだそうです。職人さんは絵本を見て「デッサン力が素晴らしい!こんな人になら取材されてもいい。」と快く承諾してくれたそうです。いせさんは近くにアパートを借り、毎日スケッチに通ったそうです。
だから工房の様子や職人さんの手のスケッチはリアリティあふれ本当に素晴らしいです。


【2008/05/30 17:05】 | 作家別 あ行 | トラックバック(0) | コメント(0)
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